自律訓練法は、ベルリン大学のシュルツ博士によって考案された自己催眠法の一つです。 体の各部分に心を集中することにより、心身をリラックス状態へと導き、それによって ストレスを緩和し、自律神経のバランスを取る方法です。

体の各部分に気持ちを向けながら自己暗示を行います。
その各部分は、以下の6か所です。

1.腕が重ーい・足が重ーい
気持ちがとてもゆったりと落ち着いている

2.腕が暖かーい・足が暖かーい
気持ちがとてもゆったりと落ち着いている

3.お腹が温かい(胃の裏あたり)
気持ちがとてもゆったりと落ち着いている

4.心臓が規則正しく動いている、正確に動いている
気持ちがとてもゆったりと落ち着いている

5.呼吸がとても楽だ
気持ちがとてもゆったりと落ち着いている

6.額が涼しい
気持ちがとてもゆったりと落ち着いている

の6か所です。とても健康的な「頭寒足熱」の状態を暗示していきます。 そして、各自己暗示の間に「気持ちがとてもゆったりと落ち着いている」を入れて行き ます。

あおむけに寝転がり、気持ちを楽にして目を閉じて、上記の言葉を心の中で約20秒位 ずつ(感覚的に)暗示し、間に「気持ちがとてもゆったりと落ち着いている」を入れて いきます。

ポイントは、自己暗示をする時にゆったりとした口調で、のばし言葉で暗示することで す。 暗示と共にゆったりとしていきます。

また、4.の「心臓が規則正しく動いている」は、初めての方はかえって気になる方もいらっしゃい ますので、暗示をせずに飛ばしても良いです。自己暗示に慣れてこられたら段階でこの暗示も入れてみて、 それでも気になるようなら4の自己暗示は飛ばして下さい。

目的は、交感神経(緊張している時に優位に働いている神経)を休めて 副交感神経(リラックスしている時に優位に働いている神経)を優位に導き、リラックスすることですので、気楽に行なうことがコツです。1、2の2か所だけでも十分リラックス効果があります。

慣れてきて、すぐに眠ってしまう場合は「気持ちがとてもゆったりと落ち着いている」 を省略したり、自己暗示を短めにしても良いです。

一度、試してみてください。