毎年、どこに出かけるにも混雑しているゴールデンウイークですが、今年はお出かけは自粛ですので、食材のお買い物以外は自宅にいらっしゃると思います。

私は、もともと自宅にいるのはストレスにならないタイプですので、自宅にいて料理したりケーキを焼いたりと楽しんでいます。夫婦の関係性がいいので、のんびりケーキでも作って楽しんでいますが、関係性が悪くぎくしゃくしていると、超ストレスになってしまいますよね。

そこで、自宅にいる機会をストレスなく家族や夫婦の関係性が良くなるポイントのご紹介です。

家族の状態を見るだけですので、超簡単です。

家族(親子、夫婦)で、ずっと家にいてイライラすることってありますよね。非常に距離感が近いからなのですが、距離を置こうと思っても出かけることもできず、ご自分のお部屋があればいいのですが、一人でゆっくり自由にできるお部屋がないと、一緒にいながら心の距離が必要になっていきます。

心の距離と言っても「イライラ」したりして、その感覚がずっと頭から離れなくなると「どうにもこうにも」といった感じですよね。

このイライラを一旦、「外在化」(問題を外に出す)しちゃいます。つまり、イライラちゃう自分が悪いわけでもなく、イライラさせる家族が悪いわけでもなく、「発作」が起きている状態なだけなんです。

この「発作」とは、けいれんの発作ではなく、FAP療法では、日常でよくある脳の電気発作に注目しています。  

私達の脳は、軟らかいタンパク質のかたまりです。このタンパク質のかたまりは1千億個以上の神経細胞でできており「軸索」というケーブルで無数のネットワークをつくっているそうです。脳の働きは電気活動で行われているため、脳には、電気が流れているということはよく知られていると思います。

その電気は、静かに流れているといいのですが、ストレスなどの刺激で脳に帯電しちゃうんです。そこに限界を超える刺激があると「ビビビッ」といった感じで、電流を放出しちゃうことがあります。その状態が「発作」なんです。

自宅にいる時点で、ストレスになっていますので、ほんの少し家族が嫌味なことでも言うと「カッチン」ときて頭の中の電気が「ビビビーッ」と、さらに「カアーッ」となるわけです。相手も「発作」が起きて、嫌味なことを言ってしまうので、「あーー発作だぁ、発作が起きてるんだぁ」と「発作」の所為にしちゃいます。

「発作」だと気づけると、自分の所為にも相手の所為にもしなくて済むので、不思議と落ち着いていきます。

その発作には、相手が羨ましく思える「嫉妬の発作」、批判的にダメ出ししたくなる「攻撃的な発作」、すごーいすごーいと、バカにされたような気になってしまう「不自然に褒める発作」、弱い立場だからやってくれても当たり前といった「退行(子供返り)発作」などがあります。

発作が起きると「カァーッ」となるので、突然怒りだしたり無視したりしちゃいます。発作が起きている時は気づかないので、逆に攻撃的になっていたり、口を利きたくなくなった時は「発作」が起きたかなぁと思って客観的に見るといいです。

そして、相手の実際の状態や行動面、行った言葉にだけ注目します。

例えば、夫婦でよくある食事についての会話です。妻が「お昼ご飯どうする?」と聞いたら夫は「何でもいいよ」とつっけんどうに答えるパターン。これは、皆さんよくあると思います。「何でも」だったので、お魚を焼いてお昼ご飯にしたら「えー、お魚」と言われてた。なんて感じです。その時は、そのまま「えー、お魚。と言ったな」と実際の言葉にだけ注目します。その裏の感情には注目しません。

通常だと感情に注目して「何でも」と言った時点で「何でもっていうけど、絶対に用意したものに文句を言うくせに」と思ったり「えー、お魚」と言われてテンションが下がったら「何でもって言ったじゃない。お魚焼くのも手間なんだから」と思いますよね。「ほんとにやってられないわ」となります。

そりゃ、やってられません。そこで、発作のせいにして「夫は、えーお魚」と言っただけとスルーすると、相手も反論しないことに拍子抜けになりお互いに発作が治まっていきます。「さっきは何であんなにイライラしたのだろう」てな感じです。「発作」は、反応し合うとより電気信号が活発になり、オーバーヒートしてしまい反応しないと治まっていきます。

夫婦でも親子でも「発作」の所為にしちゃって、そのままの状態にだけ注目し、スルーしてストレスなくお過ごし下さいね。