データによりますと、仲良し親子が増えているようです。20代独身OLの7割が「パパが好き」理想の結婚相手の1位は「パパ」だそうです。
親子の仲が良いことはとっても良いのですが、結婚をしたいとなりますとちょっと事情が変わってきます。
パパやママが好き過ぎると、パパやママを基準に周りの異性と比べてしまうことになり、当然「頼りない」と感じてしまうので、結婚は難しくなります。

結婚に向けて、親とは心の中で「線引き(自他分離)」をしていく必要があります。線引き(自他分離)とは、疎遠になるのでもなく、嫌いになるのでもなく、程よく心の距離を取るということなのです。

親に気を遣い過ぎて「親はどう思うのだろうか」と考えて動くのはやめて、自分の感覚で動いていくということです。親が自分に期待していてもそれは親の考えとして「自分はどうなのかな?」と考えて、時には自分の考えを言葉にしてみるのです。本来子供は「親の思う通りにはならないもの」です。たとえ親子であっても別の人格で、別々の人生なのです。

自分の考えである自分軸を子供が身に付けていくのは、親にとっては寂しいものです。それが子供の成長でもあります。親に「どう思われるか」ではなく、「どうしたいか」で動けるようになると自分の人生だと実感できるようになっていきます。「どう思われるか」で動くと、「自分はどうしたいのか」がわからなくなってしまいます。腰が引けた感じですね。

「どうしたいか」で動くと意思が段々はっきりしていき力強い活動になり、困った時には他人に「助け」を求めることができるようになります。「自立とは(他人に)依存することである」という言葉があるように、親と線引き(自他分離)して自分軸を取り戻すと今やるべきことが見えていきます。

親としては、子供にはいつまでも側にいてもらいたい、寂しい心の穴を埋めてもらいたいと思っているので、「早く自立しなさいね」と言いつつ、心の底では「いつまでもそのままでいてね」と思い、子供は心の底のメッセージを知らず知らずのうちに受け取ってしまいます。

親は子供に期待したり、自分のそばにいて欲しいと思う前に、夫婦で関係性を深めていくものなのです。ある意味、夫婦の問題でもあります。可能な限り早い時期から夫婦で向き合い、老後は夫婦で仲良く過ごしていただきたいものですね。
意識して親から自立し、結婚して、今度は自分が親になる。親になって子育てをして子供が自立できるサポートを行い、また次の世代へつなげていく。それが、自然な親孝行だと思っています。